今日は院内勉強会の際に使用したスライドをupします。

その名も循環器診療で個人的に『よく聞かれるな、これ』と思うこと!

そのまんまなんですが、ほんとによく質問される気がします。

人によっては誤解して理解していたり、エビデンスもないし、何より調べてる時間がない!!なんてパターンもあるかもしれません。

ぜひ参考にして頂けると幸いです。

注:今回の内容は一部、循環器診療を行う専門家でも意見の分かれる内容です。

逆にもし、これは違うよ、とか今はこうなんじゃない?なんてあれば問い合わせから教えて頂けると幸いです。

1,(おなかの)術後に心房細動になりました。抗凝固は必要ですか?薬は何を使えばよいですか?

→抗凝固必要です。薬はそれぞれに応じて使い分けます。

2,βブロッカー、ACE阻害薬、K保持性利尿薬、カルシウムブロッカー、ループ利尿薬を内服しています。

種類が多いので減らして、それぞれを増やす方針ではだめですか?ポリファーマシーはだめですよね?

→(残念ながら)内服は必要です。

3,βブロッカーやACE阻害薬は忍容性があれば増量した方がいいんですか?(例、アーチスト 1.25mg→20㎎、 レニベース 2.5㎎→20㎎)

→エビデンス上は増量した方がいいと思います。が、現実には無理ない範囲で行っています。

4,薬が必要なのはわかりました。。でも血圧が低くて無理そうです。どれを選択したらいいですか?

→死亡率を改善した薬を選ぶべきだと思います。(スピロノラクトン、βブロッカーなど)

5,肺炎で入院しましたが胸水がたまって心不全が悪くなってます。心不全なのでβブロッカーは中止ですよね?

→中止しなくてよい。

6,心機能が低下しているんですが、Afで脈拍が速いですこの頻脈は代償でしょうか?レート抑えたほうがいいんですか?βブロッカーですか?β刺激(ドブタミン)ですか?

→(Volumeなどは適切にコントロールしたうえで)両方併用しても問題ないと思います。

7,高齢化で患者さんも増え、今後、心不全はいろんな科で見る可能性がありますね。心不全は利尿をかけておけばいいですか?LOS(Low Output Syndrome)とは何ですか?

→引け過ぎに注意。※過ぎたるは猶及ばざるが如しです。

8,心拡大(拡張型心筋症)と心肥大(肥大型心筋症)をよくカルテで見ますが、厳密には鑑別をしないといけませんよね??きちんと鑑別やってないこと多くないですか?

→鑑別してないこと、多いと思います。

以上8点、参考になればうれしいです。今日もありがとうございました!

2021年3月29日 学習用スライド

  

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